相変わらずわたしを抱きしめたまま、気持ちよさそうに眠っている。

さっきまでは後ろから抱きしめられる体勢だったはずなのに、いつの間にか向き合うように抱きしめられていて、顔に熱が集まった。


こ、この体勢は恥ずかしいっ…。


少し視線をあげれば、すぐ近くにがっ君の綺麗な顔が。

顔色…マシになってる…?


確認するためにじっと見つめていたら、次第に引き寄せられるようにして目を離せなくなって行く。

整いすぎた美しい顔は、きっと誰もを虜にするんだろう。


でも、決して顔を好きになったわけではない。

もちろんがっ君はとびきりかっこいいけれど…がっ君の魅力は、もっと他のところにあった。



がっ君は、優しい。