【完】君は狂った王子様。

好きな女があらぬ姿でいるのに、そうずっと理性を保っていれるほど俺だって大人じゃ無い。



「え、えっと…」



まずい、ほんとうにまずい…。



「ふ、服着るから、目瞑ってて…?」



桜のかわいらしい声が、浴室にはよく響いた。

控えめな声といい、おねだりするような甘えた言い方といい、その全てが俺を狂わせる。

ああ、っ…かわいい。


こんな状況、生殺しすぎるじゃないか。

荒くなる呼吸を必死に抑えて、「わかったよ」と返事をして目を閉じた。



「ぜ、絶対、目あけちゃダメだよっ…?」



念を押すようなそのセリフがかわいすぎて、変な吐息が溢れた。


ちゃぷっ…と音を立て、浴室から桜が上がる気配がする。

心臓は痛いほどに高鳴っていて、正直、とてつもなく興奮してしまっていた。