【完】君は狂った王子様。



桜、桜、桜…!

桜、子…


家中を探しても、桜子の姿は見当たらない。



もしかして…

ーーーー逃げた、のか?


俺は、その場に崩れ落ちた。



想定していた。

桜が逃げてしまった時のことくらい。


GPSも付けているし、また捕まえればいいだけだ。


けれど…"桜子が逃げた"

その真実に、絶望する。


桜が他の男に要らぬことを吹き込まれ、ついに"監禁"という強引な手段に出た俺。

それには、大きな代償を伴うことになった。

桜にとって『心を許せる相手』という立場を、失うことになる。

自分を監禁するような相手を、嫌悪するなという方が無理な話だ。


でも俺は、それでもこの手段を選んだ。

確実に、桜を俺のものにするために。


わかっていた、のに。

こんなことをしてしまったら、もう桜が俺をこの先好きになることは無いと。