俺は、きっとこのために生まれてきた。
「桜子が欲しい」
桜子を見つけるために、生まれてきたんだと思った。
整った顔を歪めて、ポロポロと涙を流し、母親は俺は強く強く抱きしめてくる。
まるで、存在を確かめるかのように。
その日から、俺の世界は一変した。
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「…ん」
身体が、怠い。
頭も割れるんじゃないかと思うほど痛くて、目を開けるのがやっとだった。
懐かしい…夢を見た。
桜と、出逢った日の夢。
簡潔的に言えば一目惚れだったが、桜への気持ちは時間を共にするたび膨らんでいった。
慈愛に満ちていて、優しく純粋な、かわいいかわいい桜。
こんなにも気持ちは歪んでしまったが、桜への気持ちは『愛』以外の何者でもない。

