【完】君は狂った王子様。



「二人…一緒にいたの?」



桜子のお母さんが、俺と桜子を交互に見てそう言った。


「うん!がっ君と桜子、お友達になったの!」


「ね?」と、俺に同意を求めてくる桜子に、俺も頷く。

友達…。



「うん…なった」



とりあえず、今はそういうことでいいか。

桜子が嬉しそうなので、否定するのはかわいそうだ。



「牙玖…」



母親の、驚いたような声が耳に入る。



桜子のお母さんはどこか桜子と似た笑顔で、俺たちを二人の頭をわしゃわしゃと撫でる。



「それはよかったわね。二人とも、別荘に戻ってお昼ご飯食べましょう。今日はみんなでバーベキューよ」

「わーい!」



嬉しそう…かわいいな。

愛しさが込み上げて、心臓の辺りをぎゅっと握る。



「牙玖…大丈夫?」



そんな俺を横目で見ていたのか、母親はいつもの心配そうな顔で尋ねてきた。