「あなた名前はなんて言うの?」
「…京極、牙玖…」
「…あ!ママが言ってた人だ!あなたのママとパパ、わたしのママとパパのお友達なんだって!」
「…え…あ、そうなんだ…」
「ママとパパ同士がお友達なら、桜子とがっ君もお友達だね」
がっ君…って、俺?
桜子は…君の名前なの?
君にぴったりの、美しい名前だね。
目の前に咲く笑顔に、俺は見惚れていた。
もう言い訳が出来ないほどに、この美しい少女に、とてつもなく惹かれた。
俺は、あっという間に、恋に突き堕とされた。
友達…なんて、そういえば出来たことがない。
上辺だけの付き合いならあるけれど、純粋に、『友達』という関係である人間は、ただの一人もいなかった。

