【完】君は狂った王子様。


口々に泳いでいる生徒の名前を口にしながら、みんな必死に応援している。

盛り上がっているこの場で、わたしだけが場違い。



がっ君は応援はせず、にこにこと微笑んでチームメイトと会話していた。


なんだか、寂しいな…。



わたしは、この場にいるのが辛くなって、ベンチから立ち上がる。

わたしが出て行ったって、リレーの行方に注目が集まっている今、誰も気づかないだろう。


出口へと少し小走りに向かって、ひっそりとプールから出た。




がっ君、きっと一番でゴールするんだろうなぁ…。

わたしも、きちんと見たかった。
少し、もったいないことをしてしまったかな…。


そう思いながら、目的地に向かって歩く。

着いたのは、学園の花庭。


ここは、わたしが一番お気に入りの場所だ。


たくさんの花が綺麗に植えられていて、専属の花庭師を雇い世話をしているらしい。


この花庭にあるベンチで、花を見つめながらぼーっとするのが至福のひととき。