【完】君は狂った王子様。




がっ君は、とても慎重な性格をしている。

優しさとは裏腹、時に残酷な一面もあった。

わたしに、人を疑う必要性を教えてくれたし、簡単に人を信用してはいけないと、何度言われたことか。


もしがっ君が鍵を保管するとしたら…がっ君なら、どこかに隠したりなんてしない。


もしものことを常に考えるがっ君なら…


わたしは申し訳ないと思いながら、うなされるがっ君のズボンのポケットに手を入れた。

冷たいものに指先が触れた途端、チャラリと音がした。


……やっぱり。


ポケットの中に入っていた鍵。

それを足鎖の鍵穴に差し込めば、鍵はくるりと半周した。

そして、足鎖は呆気なく取れる。


よかった…っ、これで部屋から出られる。

わたしは鍵をがっ君のポケットに戻し、立ち上がって部屋を出た。

ええっと…キッチンは…あった!