【完】君は狂った王子様。




頑張ってがっ君を背負う体勢になり、なんとかベッドへ運ぼうと、懸命に持ち上げる。

ううぅ…重い…っ…

頑張れわたし〜っ、がっ君が苦しんでるんだ、頑張れ…!



「よいっしょ、んっ…と…」



もう引きずっていると言った方が正しいかもしれないが、とにかく自分の中にある力全てを振り絞った。



「…っ、よいしょ」



や、やった…。

なんとかベッドに運ぶことに成功し、ふぅ…と息を吐く。


毛布をできるだけ積んで寒さに備え、苦しそうなのでシャツのボタンを2つ外してあげた。


冷ますものと、拭くものとってこよう…!


そう、思った時、あることを思い出す。

……わたし、鎖付いてるからこの部屋から出れないんだった…!


ぜ、絶対絶命…っ。



ーーー待って。