笑顔のがっ君に、同じものを返す。
「体調はどう?」
心配そうに顔を覗き込まれて、わたしはもう一度笑顔を浮かべた。
「もうすっかり治ったみたい」
「ほんとうに?それは良かった。でも念のために、体温計持ってくるね?」
ピピピピ…。
「…うん、平熱だ。よかった…」
がっ君が持ってきた体温計で熱を計ると、そこには映された36.4の数字。
「でも無理をしてはいけないよ?ちゃんと布団に入って横になっていてね?朝ご飯作ってくるよ」
再び、部屋から出て行ったがっ君。
…わたし、そういえばどうしてここに居るんだったっけ…?
…そうだ、がっ君に閉じ込められてたんだ…。
呑気にそんなことを思いながら、天井を見上げる。