【完】君は狂った王子様。



ーーーーー
ーーー


手に、温かい温もりを感じる。

誰かに握られているのだろうか?

それにしても、その手が震えているのは、気のせい…?



目が覚めてから少しして、ゆっくりと瞳を開ける。

まだ怠さは残るけれど、起きられないほどではなかった。



「さ、くら…?」



わたしの名前を呼ぶ声も震えていて、視界に映る前に、握られた手ががっ君のものだと理解する。

わたし…どうして寝てるんだっけ…?



「がっ君…?」

「ああよかった…っ、大丈夫か桜?どこかしんどいところは?痛いところはあるか?」



がっ君…泣いてるの?

一瞬そう思ったけれど、安心しきったように顔を顰めているだけで、泣いてはいなかった。