【完】君は狂った王子様。


頑なに口を開けないわたしに、本日何度目かの溜息を吐いた。



「桜…もう二日も何も口にしていないじゃないか…」



がっ君のその言葉で、今日で閉じ込められてから二日が経ったと知った。


あの日以来わたしはがっ君と一言も口を聞かず、与えられる食べ物にも口を付けなかった。

食欲が湧かないというのも理由の1つだけれど、これはがっ君への抵抗を込めている。


早く、ここから出して。



誰も…わたしたちがいないことに、気づかないのだろうか?

がっ君のお家は、がっ君がいないことで騒ぎになったりしてないの…?


わたしが知る限り、がっ君はこの家から出てはいない。

常に気配はしているし、ずっと隣の部屋で物音がしている。

…と言っても、わたしはこの部屋から出たことがないから、隣の部屋がどうなっているのかはわからないけれど。