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「……で、」
「で?」
「……なんでこんなことになったのか教えてもらおーか」
頭をガシガシ、タオルで拭いて。
上半身裸のこの人、人の家にあがった時の最低限度のマナー叩き直した方がいいと思う。
「……私が馬鹿なこと口走ったからデス」
「バカなこととは?」
「いやそもそもあなたがあんなところで寝てるのがいけなくてですね、」
「要約すると?」
「……私が不審者の世話をしてたのがバレたくなくてあなたのこと親戚だって誤魔化しましたごめんなさい申し訳ありませんでした」
「誰が不審者だ」
いや突っ込むところそこですか?!なんて言葉が飛び出しそうになって、すんででこらえた。
ぎろりと睨まれても、不審者っていう事実は変わりませんが。
「今日泊まったら、明日自分の家に帰ってくださいね。雨も止んでると思いますし」
放った言葉に返ってきたのは、応諾でも拒否でもなく、長い沈黙だった。



