今夜はずっと、離してあげない。





デスヨネ、とカタコトの言葉しか返せない。

今回はご迷惑しかかけてないから、何も言い返すことが出来ず。




「せめて銀髪くんとかはどう?」

「なるほど。その言い方がありましたね!」




ぽん、と手を叩きながら不審者のお友達であろう、ベージュ色の髪をした男子に目を向ける。



「じゃあこれからは銀髪って呼びますね!」

「それもやめろ。っつか千井(ちい)、コイツに余計なこと吹き込むな」




ベシッと、容赦なく頭をはたいた不審者。

そんな2人の隣で、呑気にあくびをかましている男がひとり。えと、確かナリくん、だっけ。




「ね、ねえねえ、真生!いつの間にこんなイケメンずと知り合いになったの?!」

「イケメンず……」




うん、間違ってはないけどね。顔整いすぎてて目のやり場に困るけど、それを本人たちを前にして言うのはやめよう。