今夜はずっと、離してあげない。






そして、



「……あ、」

「どしたの?真生」




翌日、お昼休み。

いつものようにお弁当を取り出して……そのまま固まった。


だって、風呂敷包みの色が、私用の水色チェックじゃなくて、おかあさ……ごっほん。銀髪が使ってる黒のチェック柄だったから。



あー、どうしよう。あの不審者サマと連絡先交換なんてしてないし……ってまずここから学校近いのかな??

……うーむ。もうこれを食べるしかないのかな。
お弁当の量、たぶんこっちの方が多いから残しそうなんだけどなあ……。



そう思いながら、弁当箱を開けた瞬間だった。



「────……えっ?」

「真生真生真生まお!!あれだよアレッ!!噂のお三方!!!」

「言いたいことは山ほどあるんだけど、まず人の名前耳元で連呼しないで……」



肩をガクガクガクッと揺さぶられながら、据わった目で凛琉をぎろりとひと睨み。