どうやら、Assoc カスガは
missionをこなしたらしい。

ケイはタキシードに
クラバットを首に飾り
ヤマモリから出されたチーフを
ポケットに差す。

タワー内にあるブランドホテルで、スタイリングを
終えたところ。

今回海外から招待された
賓客や民間企業との交流は
お互い小単では開催されている。
とわいえ、
賓客だけの晩餐会形式以外で
大規模に交流会を持つ事は
警備からも容易ではない。
それからも、
『 EARTH POOL 』は
セレブホテルとしての
セキュリティや、
地下に秘匿された密閉空間という
点において、
警備や地理的利便性から
うってつけだと言えた。

ケイは
電話のハンズフリーイヤホンを
耳にして、オン。

インライン通話で
護衛からの通話は
ノーアクションで
耳に入る。

「Dirと、Assocは guestだな?」

ケイは
ヒルズヴィレッジの
オフィスタワーで、ヤマモリと
タワーエレベーターを待つ。

「はい御主人様からの招待
として、カスガ様。第4王子様
より招待として所長様が
お越し になられています。」

ケイの問いかけに
ヤマモリは淀みなく答える。

まあ、裏で会場searchを
Assocカスガにはさせているが。

ケイはカフスを留めて
ククッと苦笑。

EARTH POOLは、
普段秘匿されているだけあって、
タワー表の
エントランスホールから
普段使う
エレベーターでは降りれない
構造になっていた。

エントランスの
エスカレーターがクロスする下。
ウオールの後ろに現れる
入り口からだけ入れる
シークレットホールなのだ。

そこから
下がるエレベーターで降りる
厳重さ。

その一機たけがEARTH POOLに
到着出来る。

「オレはマユをescortだな?」

さほど待たずに
目の前にエレベーターが
到着して ヤマモリが
ボタンにキーを
かざして、

「左様でございます。こちらの
タワーにございます、ビューティ
パレスフロアには女性の
パウダーコーナーがございます。
そちらで、
スタイリングを住之江 繭子様も
入られました後に、エスコートと
なってございます。」

エレベーターが1階のホールに
到着して、

「ヤマモリ、palace floorじゃ
ないのか?Waiting chairで オレ
はNo problemだぞ。」

エントランスホールは
ペットボトルシップをメインに
今日は パーティーラウンジに
装飾されている。

「それが、本日パレスフロアは
なんでも、新しい美容品などの
テストユーズもしてまして、
女性ゲスト様が 多数楽しまれて
おり、混雑していますので。」

カスガ様も企業からの
テストコスメのブースで忙しく
されていますと、
ヤマモリがケイに説明をした。
どうやら そこが、
カスガのベースコーナーらしい。

「やれやれ、『キギョウセンシ』
てやつだなカスガは。Roger」

エントランスラウンジの
ウエイターから
ウェルカムドリンクを、ケイが
手にした時、

『ケイ様!!繭子様が 隣の女性に
無体を働きました!こちらへ来て
くださいませんでしょうか!!』

珍しくマユの付き人の声が 焦って
イヤホンから聞こえた。

「御主人様?住之江 繭子様は
控室に入られました様です、
参りられますか?」

ヤマモリもイヤホンから、
付き人の声は聞いている。

「ああ、珍しいな マユが。
まあ、彼女もladyだ。もう
cool downしているだろう。」

パーティーでのマウント行為は
さほど珍しくないよと、
ケイはヤマモリに嗜めて
マユの元へ向かった。

まさか、
この
マユの行動に、ケイが
後に、 驚かせられるとは
思っていなかった。


EARTH POOLのガセボは
今日は、

花で淵を囲まれ、見上げると
シャンデリアが3台吊らている。
貯水を囲む回廊は
ビュッフェテーブルをはじめ
大小のテーブルがクロスを
掛けて白く輝いてた。

賓客や企業、種々分けての
マスカレードの面々が
フラワースタンドが飾られる
回廊や、
アンティーク調デザインの
椅子に座っていたりと、
溢れている。

その中を
賓客の来場コールされていく。

EARTH POOLに湛えられる
貯水に 透明の光るボートが
浮かべられて、
そのゲストが視線を投げた。

『イリョージョニスト・ケイ様、
住之江 繭様。』

自分達に向けられる視線も
ケイには関係ない。
信じれない人物に会ったのだ。

そこには、

「ノンアルコールカクテルの
フルーツが綺麗ですよ、さ、
どうぞ あちらのテーブルで
お楽しみくださいませ。」

と、いいながら

マスカレードの瞳を笑顔に
カクテルウエイターに
トレーを促して去る

10年の時を経て尚
輝くような、オーラを発した
ケイが長く
恋うてきた人物、

『アザミー西山 莇美』

が スタッフとして
動いていたのだ。

彼女は、腰にスタッフリボンを
着けている。
バンケットホールのヘルプ要員と
いう名目で仕事に着いて
いるのだろう。

リボンには 『Tamura』ではなく『Murata』と書かれいるのを
見れば
ケイにも容易に 想像できる。

「Anyway、」

艶やかなショートヘアから
困惑的な長い首筋に
イヤリングが揺れて、

長い睫毛が落とす影が
オリエンタルな顔付きに
色を添えて、
スラリと成長した 聖獣の
ような気品と
肢体がドレスから溢れている。


「やっぱり。華、ねぇ、さま、、
ケイ様、、
わたくしに隠して、、なんて」

ケイが エスコートをする腕の中で
マユが 信じられないと
震える声で詰るも、
アザミの姿から目を離さないのが
ケイにも嫌でも解る。

アサミがアザミだと
searchしていたオレでも、
今のアザミには 心から、

excitementする。

「マユpowder roomで何をした」

So、マユが 乱心したのはアサミ
だったのか。

ケイが控室に入った時には
取り乱していたマユも
落ち着いていて、
スタッフに 掴みかかったとしか、
付き人からは聞いていない。

「ペイントハウスで お見かけした
時に、違和感を覚えましたの。
だから、先ほどのパウダー
ルーム で、お見かけしたので、
御髪 を、試し切ってみました、
だけですわ。やはりでした。」

割りと過激な事を
マユが吐いたのを ケイは
ギョッとなって聞きかえす。

「hairをcutだ?!下手すれば
Murder caseだ!バカか!」

ちょうど、ガセボでの舞踏が
曲調を変える頃。

「解ってますわ!バカを致しま
したわ!でも、こうして
られません。すぐに華ねえさま
を保護しませんと。」

もちろん、しっかりとケイは
今も アザミを目で追っている。

「ここで、stand outは 悪手だ。」

けれど、見覚えのある男が
アザミに声を掛けた。
あれは、
長身で 切れ長の視線を流す優男。
ハジメのギャラリースタッフの
1人、

「ダレンか。」

ケイの呟きに、

「ケイ様、すぐにダンスを
申し込みされれば良いのでは?
わたくし、父をあちらに見かけ
ましたので、父の手を借りに
行って参りますわ。会が終わり
次第、華ねえさまを囲います。」

そう言って
マユは EARTH POOLの回廊に
歓談する紳士に向かって
行ってしまう。

楽団のリードがメインになれば
ダンスのワルツへ変わる。
照明が少し暗くなって、
ガセボのシャンデリアだけ灯る。

アサミが選んだドレスが
独特の光方を放つと
ダイヤモンドのように
スパンコールが、
星を纏って闇に浮かんだ。
人ではないように、
闇に漂う光。

もう、ダメだ!can not stand !

「その華に Don't touch!」

ダレンに話かけられる
アザミに
ケイは 無心で割り込み走った。