クラステントのそばに置いてあるクーラーボックスから自分の水筒をとろうとしたら
「哀榎ちゃん、はい」
いきなり目の前にお気に入りの水色の水筒が差し出された。
「....ありがとう、蒼空」
きっと私がすぐ水分を取りにいくことを察して、先回りして動いてくれたんだろう。
蒼空から受け取り飲む水でようやく喉が潤わされた。
これは本当にこまめに水分をとらないと、熱中症になりそうな感じ。
「それにしても相変わらず校長先生の話は長かったね。一生終わらないかと思った」
「いつもと変わらなくてびっくりよ。こんな暑いから短く終わってくれる可能性を期待したけど、無駄だった」
「でも今日は同じ話を2回リピートしてるだけだったよ。いつもより多少は短かったんじゃない?」
「暑すぎて内容は全然聞いてなかったけど、そうだったの?そのリピートを無くしてくれたらもっと短く終わるのにね」



