「話は終わり?そろそろ休憩時間終わるから戻るけど」
「....あっ、うん....」
「分かった。じゃあ行くから」
そのまま野木さんに背を向けて、グラウンドへ戻る。
きっと何かまだ話したいことがあったのだろう。
そんなこと彼女の表情を見れば一発で分かる。
でもね、それを見抜いてわざわざ促してあげるほど私は優しくない。
彼女自身がないと答えたのだから、私はそれに従う。
...冷たいと思うわ、私でも。
でも、野木さんを見ていると本当にイライラしてきて何とも言えない気持ちが湧き上がってくるの。
自分が嫌いなウジウジ系女子だから?
それもある、だけど本当は───・・・。
彼女と話す度、背後に昔の自分がフラッシュバックするから。
嫌な記憶が蘇ってきて、悔しいしイライラして、無意識のうちに昔の自分を重ねてるんだ。



