蒼空は私が人生を変えてくれたと言ったけど、それは違う。
私の人生を変えてくれたのが蒼空なんだよ。
蒼空に出会わなかったら、私はあの地獄を生き抜くことが出来なかった。
困った時は誰よりも早く気づいてくれて、さりげなく助けてくれる。
いつもいつも私は蒼空に助けられているし、頼ってばかり。
それでも蒼空はいつも嫌な顔1つせずに助けてくれる。
だからこそ時々───怖くなる。
もし蒼空がいなくなってしまったら私は一体どうなってしまうのだろう。
どんな気持ちになるのか、想像すらできない。
......こんな自立できない男に甘える女性になる予定はなかったのに。
いつもいつも助けてくれるから、それを当たり前だと錯覚してしまう。
だから戒めるんだ。
当たり前のようにある幸せは当たり前じゃないと理解してないと、崩れる時は一瞬だから。



