あの日、私が必死に伸ばした手を掴んでくれた人がいる。
泥だらけで汚くてみすぼらしい見るに耐えない私を見捨てなかった人がいる。
だからこそ、今の私はここにいるんだ。
この醜い世界で今も懸命に生きていられるんだ。
その日は蒼空と出会った日でもあり、私の運命が変わった日。
いや自分で運命を捻じ曲げた日と言った方が正しいかもしれない。
無我夢中でただただ何かに縋った。
このまま終わりたくなくて、このまま終えたくなくて。
きっとこんなことするのは最後だとあの日は思っていたから、どれだけ惨めでも縋れたんだと思う。
あの時は前に進んだって、後ろに戻ったって地獄なことに変わりはなかったから。
だったらどうにでもなれというやけくそみたいな気持ちもあったのかな。



