どうして、私のことは特別に分かってくれるの?
そんな踏み込んだこと、怖くて聞けない。
自分でも情けないと思うけれど、自分が制御出来なくなりそうで怖いな。
その時ちょうど、電車が私の最寄り駅に着いた。
「.....今日はありがとう。また明日ね」
「うんまた明日。気をつけて帰ってね」
最後に蒼空の顔を見ると、いつもと同じ美しい笑顔だった。
人混みに流されるように電車を降りると、いつものメロディが流れて電車は通り過ぎていく。
ここも比較的大きめな駅だから、乗り降りは激しい。
それでも私はいつも電車を降りてから、発車するまで見送っていた。
いつの間にかそうすることが当たり前になっていたんだ。
蒼空は次の駅で降りるから、彼が電車に乗っているのはあと数分だと分かっているのに。



