電車内では他の人を乗っているはずなのに、何一つ音が聞こえない。
「....フッ、...くっ、ククッ.....」
しばらく固まっていた蒼空の体が小さく震えた。
そしてようやく周囲の音が耳に聞こえてきた。
「....蒼空?」
「....ククッ、アッハッハ!」
蒼空の名前を呼ぶと小さく揺れていた体が大きく揺れて大きな声で笑った。
「.......!!」
そんな蒼空の豪快な笑い声に周囲の視線が私達に集まるのを感じ、羞恥に顔が赤くなる。
「...ちょっと、蒼空!周囲の視線が集中しちゃってるから....!」
なるべく小さい声で、でも強めに言った。
「ご、ごめん....。でも...フフッ...!」
蒼空は笑いを堪えきれないようで、声を噛み殺しながら必死で耐えているが肩が震えている。
その原因を作ったのが自分だと分かっているから、何とも言えないけど.....。



