だからこんな混んでる中でも私は他の人にぶつかることはない。
全て蒼空が前で大きな壁となってくれているから。
それに早足で行くよとか言いながら、私のペースに合わせてくれてること。
蒼空が本気で早足で歩けば私が自分のペースでついていけるわけない。
小走りくらいしなきゃ見失ってしまうはずなのに、そんなことないってことは蒼空が合わせてくれてるから。
心の中でありがとうと感謝を伝えるけど、実際に口に出しては伝えない。
きっと蒼空には伝わっているし、あえて言うことではない。
だってこれは彼の気遣い、優しさなのだから。
いつも一緒に帰っていればさすがに分かるよ。
元々、蒼空は誰よりも優しくて温かい人だ、そして紳士なのだ。
蒼空と一緒に歩くことがあればあっと思う場面がいくつも出てくるはず。



