自分じゃ出来ないから、他の人に任せる。
誰かがやってくれるのを待つ。
決して自ら動こうとはしない。
「ごめん、僕も男女混合リレーに変更してもらってもいいかな?」
静かになった教室で声をあげたのは蒼空。
「蒼空....」
「どうせ2人ともリレー出るなら、一緒の方がいいでしょ?」
そう言ってはにかむ蒼空は天使だと思う。
「ありがとう」
「どういたしまして」
それから邪魔が入ることなく、種目決めはスムーズに進んだ。
私はリレーに決定して、野木さんは玉入れになった。
これであの派手系女子がヤンヤン言ってきたらどうしようかと思ったけど。
何とか収まってよかった。
これでちゃんと定刻通りに帰れる。



