「ちょっと宮川さん、いきなり何なの?」
私の前に派手系女子が立ちはだかる。
前までの私なら確実にビビっていた。
声を出すことすら出来なかったかもしれない。
でも、今は生まれ変わったから。
「あなたの許可はいらないでしょ?私は野木さんに聞いてるの」
いちいち出しゃばってこないでほしい。
親だってそこまで出しゃばってこないでしょ。
「野木さんがリレーに立候補したの!交代する必要ないじゃない」
それなのに、まだ出しゃばってくる彼女。
どうしても引かない気だね。
どうしてそんな馬鹿げた嘘がつけるのかね?
全員が嘘だって見抜いているけど。
運動が苦手な彼女が、自ら立候補するわけないし。



