「嘘ね。少しだけ食べられるものを作ってくるから、食べなさい。いいわね?」
「.....はい」
うなだれたように返事をすると麻里子さんはキッチンへと向かった。
昔から嘘をついても麻里子さんには必ず見抜かれてしまう。
そこまで分かりやすいわけではないと思っているし、他の人なら騙せるのに。
今のだって迷ったのはたった数秒で怪しまれる程度の時間はなかったと思ったのにな。
本当に麻里子さんは鋭い。
1人暮らしをしている分、食事についても心配させているのかもしれない。
忙しくなると食事を抜くこともあるし、毎日2食が続くこともある。
なるべく3食食べるように心がけているけど、どうしても無理な日はある。
でもそれが続くと痩せて蒼空にも見抜かれて食べていないことを咎められるから。



