「あっ、碧…?」

暫くするとスッと首筋に埋もれた顔を上げ、またわたしを見下ろすかたちになって満足気にわたしを見下ろすと、

「男除け」

ニヤリと笑った。

「え?」

何の事かわからずにポカンとしてしまう。
ただその笑顔でさえも整いすぎている顔立ちのせいかとても妖艶で、思わず見惚れてしまうぐらいだ。

そんなわたしを見てクスリと笑った碧は
サッとリビングを後にしたかと思うとすぐに大きな箱を大事そうに持って現れた。

「…それは?」

「結香の好きなもの」

わたしの好きなもの…?
なんだろう。

「開けてみろ」

「ん」

綺麗な包装紙をペリペリと少しずつ丁寧に剥がしていくと現れたのは、わたしがずっと欲しがっていたーーーーー

ゲーム機と、ずっと欲しかったこのゲーム機専用のRPGのソフト!

「すっごい!!これ全部欲しかったやつ!!どうしてわかったのーー…って、愚問。だったね…」

「そういうことだ」

ハハハ…と、渇いた笑いがもれる。
そうだった。碧はわたしの事色々と知っているんだったっけ。