「えっ…と、碧とは、今朝知り合ったばかり…です。それなのに、あんなグイグイ来られてしまって…」

「今朝!?今朝知り合ったばかりなの!?」

いい大人が高校生の話しに大興奮。
鼻息荒いよ、先生…。

「…信じられない」

そんなわたしと保健医との会話に割って入ってきたのは、噂話大好きな莉歩(りほ)ちゃん。

わたしと同い年で、少し茶色いロングヘアーを緩く巻いていて、メイクもガッツリ。

一見活発そうなギャルなのに、彼女も保健室登校なのだ。

いつも誰かと連絡取っていて、毎日違う男子と一緒に下校している。

「薮木さん、結城先輩がどれだけ凄い方か知ってるのっ?」

「え?…い、いやぁ…」

「結城コーポレーションは聞いたことある会社よね!?国内に留まらず世界をまたにかけて国外にも会社を持つ程の一大企業よ!結城先輩はそんな大きな会社の御曹司なのっ!」

「あ。そ、そうなんですか…」