「「帰れっ!!2度と来るなよ!」」
ふたりの連携はさすが姉弟と言ったところか。
力持ちの朔が碧を担いで玄関の外へ放り投げ、あや姉が間髪入れずに清めの塩をブァサッと辺りに撒いてピシャリと玄関の扉を閉めた。
「…悪魔がっ!」
あや姉が吐き捨てる。
…般若と悪魔。なかなかの見応え…
「結香っ!!」
「うわっ!はいっ!!」
ぐわっと迫ってくるあや姉に本気でビビるわたし。
「転校しなさいっ!お姉ちゃん今すぐ手続き始めるから!あんな男と同じ学校だなんて危険すぎるわ!」
「俺もあや姉に賛成!大賛成っ!!!」
「ちょっ、ちょっと待ってふたりともっ」
「「いいや待てないっ!!!」」
…このふたりのいざという時の団結力凄いな。
「と、取り敢えず落ち着いてっ」
「「落ち着いていますともっ!!」」
「…あや姉、朔。心配してくれるのはすっっごく嬉しいんだよ?でもわたし、もう少しだけ頑張りたい」
「結香…」
困り顔のあや姉と朔。
本気でわたしのこと心配してくれる最愛の家族。
わたしが何かしらピンチの時、このふたりは必ず助けてくれる本当にありがたい存在。
…って、ん?あれ?



