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「ーーーで?」

般若のような顔と言うのはまさにこんな顔なんじゃないかと思うようなそれで、あや姉の取り調べを受けているわたしと碧。

あれから、仕事中のあや姉に朔がすぐ電話して

「あや姉!!我が家の一大事だっ!!結香がぁーーっ!!!」

朔のただならぬ訴えを聞いたあや姉は、普段なら絶対使わないタクシーを使って超特急で我が家に帰ってきて、今に至る。

「我が家に強引に入ってきたばかりか、わたし達の結香の可愛い唇をこれまた強引に奪おうとした。ーーで、確かなのね?」

「ああ。確かだ」

あや姉般若に怯(ひる)むどころか、「それがどうした」と言わんばかりに碧は堂々と事実を認めた。

「アンタねぇ!!うちの可愛い妹を何たぶらかしてるのよっ!!セクハラと住居侵入で警察に突き出すわよっ!!!」

あや姉、キレる。

「自分の女の家に上がって違法も何もない」

しれっと碧。