私は自分の耳を疑った。

「最高幹部最強!? あんなに小さいのに?」

「喧嘩に関しては間違いなく天才だからな。成長したらルナさんでもヤバいんじゃね?」

びっくりした……

信じられないけど、あの将冴さんよりも強いってこと?

だから私より年下でも、最高幹部に選ばれたのかな?

「颯太、大丈夫か? あれは事故だ。気にすんな」とルナ。

「みなさんがそう“ちゃん”なんて呼ぶから間違えるんですよ」と麗於さん。

「これから、ちゃんと颯“太”って呼ぶから、機嫌直せよ」

颯太君は私をじっと見つめる。

そして一言。

「僕、あの人怖いです」

こ、怖い!?!?

ルナはクスッと笑ったあと、

「分かるよ」と頭をなでた。

え!? 分かっちゃうの!?