心臓がドキドキと脈打つ。

ルナは私の命を助けてくれた。それに私のアザも、ルナは知っている。

お願い。私を助けて。

「あの、私っ…」

思わず、発言する。

「黙れ! お前にしゃべる権利はねぇ」

篤史さんが私をにらむ。

「どうだルナ。こんな女は捨てるべきだって、お前なら分かるよな?」

篤史さんがルナにけしかける。

ルナは黙ったまま、私の顔を見つめる。

「琴葉…」

長い沈黙のあと、ルナは口を開く。