お互いの肌の温度を感じるほど、私達は近くにいた。

けどその道の先には、交わることのない大きな隔たりがあった。

どんなに手を伸ばしても、お互いの運命には届かない。それはまるで、あの日見た流星のように。

「ルナは私に、大きすぎるほどの幸せをくれた。あなたがいなかったら、私はずっと、闇の中に閉ざされたままだった…」

私はルナの背中に手をまわし、抱き締める。涙が止まらなくなり、顔がくしゃくしゃになる。

「お願い。私をもう一度、誘拐して。今度は二人で、どこまででも逃げようよ…」

「ダメだ。そんなの…」

「どうして?」