「ルナ?」

ルナはキスをためらっていた。理由は分からない。

ルナは私を拒むように、顔を背けた。

そんなルナに、私は初めて自分からキスをした。

ルナは驚いた顔をする。肩を抱き、何度もキスをすると、ルナは私の背中に手をまわした。

そのとき、海が真っ白な光を放った。

空を見ると、藍色の夜空を裂くように、真っ白な無数の光が、強い光線を放ち、駆けていった。

光が通過した夜空には、白い光の道が残る。

一瞬で駆けていく光の群れは、まるで星が撃ち落とされて、海の向こうへ落ちていくようだった。

「ペルセウス座流星群…」