「んんっ! ん…っ!!」

必死に抵抗する。縛られないように、手足をバタバタさせる。

なんなの、この人達!?

「くそっ! おとなしくしろや!」

足をつかまれる。力ではどうすることもできない。ベッドはガタガタと揺れる。

お願い、誰か助けて!

お兄ちゃんのことを思い出す。目に涙がたまり、視界が霞む。

「おい、お前らっ!!」

将冴さんの声。

見ると、将冴さんは鬼のような顔で立っている。

「なにしてやがる!? 琴葉を離せ!!」

将冴さんの言葉に、幹部達は笑う。

「全部、こいつが悪いんだ」

「なに?」

「こいつが来てから、ルナさんがおかしくなった!」

幹部の一人が、私の髪をつかみ、枕に抑え込む。