幹部集会が終わったあとも、なかなか幹部達は帰ろうとしなかった。

納得がいかない。

最強の総長が、敵である警察になるなんてありえない。

みんなそんな思いだったみたいだ。

けど私は、ルナを信じようと思った。

暴走族として、今ある自由を楽しんでいたルナが、一歩前に進み、誰かのために生きようとしている。

その決断は、決して間違っていないと思ったからだ。

部屋にいると、ドンドンッ! と強くノックされた。

ルナかな?

「なに?」

私は疑うこともなく扉を開ける。

すると五人ほど男達が入ってきた。

「え…?」

幹部達だ。彼らは私の口を押さえ、ベッドに押し倒すと、ロープで手足を縛ろうとする。