将冴さんと颯太君の声がした。

見ると、みんなが私の方へ近づいてくる。

「みんな!」

蓮はみんなに気づくと、私に向かって微笑んだ。

「あと七日だからね」

蓮はそう言い残し、みんなが来る前に去っていった。

「琴葉ちゃん! 一緒に屋台回ろうよ!」

颯太君が私の手を握る。みんな浴衣を着ていて、颯太君は黄色だ。

「うん!」

そこへ臙脂色の浴衣を着たルナがやってきて、颯太君から奪うように私の肩を抱く。

「琴葉は俺と来るだろ? お前らは千円やるからとっとと消えな」

颯太君はブチッ! という効果音が聞こえそうな顔をする。

そして私の袖をぎゅっと握る。

「ルナさん全然浴衣似合ってませんよね。一緒に歩いたら恥ずかしいですよ」

ルナもブチッ! という効果音が聞こえそうな顔をする。