ペコで働いていると、

「お姉さんこれ!」
「ん? なに?」

小さな男の子が手紙をくれた。

「向こうでお兄さんに渡してほしいって頼まれたの!」

中を見る。それは蓮からだった。

『今日の夏祭り、一緒に行かないか? 話したいことがあるんだ』

今日はたしかに、夜に町の神社で夏祭りがある。

毎年、数千発打ち上がる花火は圧巻で、全国的にも話題になる。

「絶対に行くもんか」

そう思ったけど、一応手紙を読み進める。すると手紙に書かれていた最後の一文にひっかかった。

「これって…」

どうしてもそれが気になり、私は花火大会へ行くことにした。