颯太君は照れくさそうに頭をかく。

「変かな? 中学の制服なんだけど」

紋章入りのブレザーにチェックのズボン。颯太君は入学前のように、真新しい制服を着ている。

「すごく似合ってるよ! モデルさんかと思ったくらい!」

颯太君は顔を真っ赤にする。

スカートも履いてみて? と言いそうになったのは内緒だ。

「颯太は今日から学校へ通い出すんですよ」と麗於さん。

「え? そうなんだ」

ということは…

「ペコも昨日で卒業なんだ。ごめんね。寂しくて琴葉ちゃんに言い出せなかった」

ずっと二人でお仕事を頑張ってきたから、私もすごく寂しい。