「放っといてよ。私にはAXISがいる」

「僕は君を守りたいだけさ。君の彼氏としてね」

「蓮は、なんで私にこだわるの?」

昔からそうだ。

蓮はずっと昔から、私のことが好きだ。

けど、理由が分からなかった。

「君の才能が、僕の全てを奪ったからだよ。そして君が見ている世界は、僕にしか理解できない」

蓮は、ニヤリと笑う。

「ここに、君の居場所はない」

そのとき、周りのお客さんが、

「あれ? もしかして楠影蓮?」
「やばっ! 本物だ!」

と騒ぎだす。