「えっとぉ…」

お巡りさんは私の写真を見せる。

「この子なんだけど、テレビで知ってるよね? 美月琴葉ちゃん。君くらいの年の女の子なんだけど、この辺で見たことないかな?」

お巡りさんはにこりと笑う。

私です! とは言えない!

よく見ると金髪で、ピアスを空けている。目は青くて、お巡りさんなのに不良のような雰囲気がある。

「いや、その、見たことないです! 私、学校も違いますし」

慌ててごまかす。ここでバレたら捕まる!

颯太君もいないし、今は地味な月子の変装だけが頼りだ。

「ふーん。なんか怪しいなぁ」

お巡りさんは、顔を私に近づける。

「君からは、嘘つきの匂いがする」
「えっ…?」

その青い目は、異様なまでの冷酷さを帯びていた。

肌は白いというより、病人のように青白い。

この人、何かおかしい気がする。

「メガネ、外してくれない?」