もうこれ以上、許さない

まぁバレても問題ないか。
風人が地元(むこう)に帰るまで、あたしが行かなきゃいいだけだし…
そう思ったところで、ハッとする。

いやバレたらダメじゃん!
大問題じゃん!


その日、仕事を終えたあたしは…
急いでCyclamenを訪れた。

「おー、月奈ちゃんいらっしゃい。
今日早いな」

「うんちょっと訊きたい事があって…
とりあえずシャンディガフで」

「あーい、今日暑かったもんな」


そして、ビールをジンジャエールで割ったそれで渇いた喉を潤すと…
さっそく本題を切り出した。

「この前来てた菊川さん、って覚えてる?」

「そりゃ覚えてるだろ。
親父の紹介だし、月奈ちゃんがあんな派手に絡んでたし」

「はは、だよね…
その菊川さんなんだけど、実は地元が一緒みたいでさ」

「だよな。
俺も地元(それ)聞いた時、月奈ちゃんと一緒だ!って」

「言っちゃったのっ!?」
身を乗り出して、思わず大きな声で食いつくと。

若干引き気味に驚くマスター。

「や、そん時はまだ2人が知り合いって知らなかったから、心ん中で思っただけだけど…」

「よかったぁ〜」
ほっと胸を撫で下ろしながら…
言ってたら風人の場合、絶対その話題を持ち出してくるよねと、今さら思う。