もうこれ以上、許さない

「今日はありがとう」
「や、俺こそありがと」

お礼を交わして車を降りたあたしは、アパートの入口がある運転席側に回ると。
誉がいつものように窓を開けた。

「じゃあ気をつけてね。
おやすみなさい」
そう覗き込んだ途端。

少し身を乗り出した誉から、ぐっと後頭部を引き寄せられて。
唇が重ねられる。

そして驚くあたしにお構いなしに、すかさず舌が入ってきて…
口内が掻き混ぜられる。

このアパートは社員寮でもあるから、さすがに抵抗すると。
唇をほどいた誉から、切なげに見つめられて…
再び唇が奪われる。

そんなふうに求められると、もう身体は(とろ)けてしまって…
甘い水音に煽られながら、長い長いキスを交わした。

どれくらい続いたのか…
ようやくそれを終えた誉は、最後におでこにチュッとすると。
「おやすみ、月奈」と囁いて、帰って行った。


なんなの誉…
今までこんな事しなかったくせに。
ていうか、セフレでこういうのってアリっ?
まぁ性的な行為だからアリなのか…
いやでも甘いっ!

恋人っぽい一連に、心臓のドキドキがなかなか収まらなかった。