もうこれ以上、許さない

なんでそんなに怒るのっ?
ていうか、誉が怒るとこ初めて見た。

でも当然か…
あんなに心配してくれたのに、その優しさを踏みにじってる。


「マスターごめん!やっぱり帰るっ」

まだオーダーしてなかったあたしは、急いで誉を追いかけた。



「待って誉っ…違うの!」

「月奈…」
立ち止まった誉が、驚いた顔で振り返る。


「ごめんっ、誉には相談出来ないとかじゃなくて…
ほらマスターとは付き合いが長いからさっ。
友達みたいな感じで、色々気にせず話せたっていうか…
それに誉は心配してくれてたから、これ以上心配かけたくないなって…」

「じゃあ俺は?」

「…え?」

「諌がそんな、友達にみたいに気を許せる(●●●●●)存在なら…
月奈にとって、俺はどんな存在?」

そう訊かれて、ドクンと心臓が跳ね上がる。


「どんなって…
誉は、身体を許せる(●●●●●●)友達じゃん」

「っ、そうだけど!」
片手で顔を覆って吐き出すと。

「でも俺は、それ以上に…
月奈の事、大事にしてきたつもりだけど」
切なげに、まっすぐあたしを見つめた。

その言葉と眼差しに、胸がぎゅっと締め付けられる。