見合いをするか、付き合うかの二択っておかしくないだろうか、と思いながら、貢はさっきまでいた日本庭園を見下ろしていた。
桃のCMは結構話題になっていそうだったが。
チラチラとこちらを見る人はいても、桃に話しかけたり、サインを求めてくる者はいない。
此処で呑むことにしてよかった、と貢は思っていた。
こういう場所にある会員制のバーだと、やはり、その辺はわきまえている人が多いからだ。
……それにしても、俺はこいつのことが好きなのだろうか?
此処のところ、ずっとこいつのことを考えている気がするんだが、と思いながら、貢は無心にカシューナッツを食べている桃を見る。
CMで見た雰囲気ある美女は何処にもおらず、カリカリと木の実を食べている小動物みたいなものが側にいる。
ゾクッと来るような怪しい色気は今はないが、なにやらホッとする顔だった。



