箱崎桃にはヒミツがある





 家に帰った貢は、
「ちょっと電話してもいいか」

 そう桃に打ってみた。

 寝る前はスマホは見ないと言っていたから、返事は朝までないだろう。
 そう思いながら。

 だが、すぐに返事があった。

「大丈夫です」

 ……シンプルだな、こいつのメール。

 男でももっと長い気がする……と思いながら、貢は電話した。

 開口一番、桃は、

「いやー、スマホ、サイレントにしてたみたいなんですよね~。
 ホラー見てたら、いきなり背後で震えて落ちて。

 心臓止まるかと思いましたよ~っ」
と訴えてくる。

 いや、それは俺のせいではない……。

 っていうか、怖がりっぽいのに、何故、ひとりでホラーを見る、と思いながら、貢は言った。