箱崎桃にはヒミツがある




 フリーズしている桃の前で貢は彼らを振り向き、
「ちょっと歩いてきていいか、二人で」
と訊く。

 貢の両親は、ただコクコクと肯いていた。

 後ろから桃の父、兼久が、
「料亭が開くまでもうちょっと時間があるから、少し庭を歩こうと思ってたところだ。
 二人で行ってきなさい」
と笑いかけてくる。