箱崎桃にはヒミツがある

 貢は桃をじっと見つめたあとで、
「もう駄目だ。
 焼肉食べに行こう」
と言い、立ち上がる。

 なにが駄目なんですか。

 子どものように喜んでしまったので、大人のように焼肉を食べに行こうということでしょうか。

「もう準備できてますっ」
とタレと(あぶら)が飛んでも大丈夫な鞄を手に、桃は言う。

 もちろん、服も着替えていた。

 そんな桃の勢いに、
「……お前、どんだけ食う気満々だ」
と貢は言った。