☆☆☆
それから2人がやってきたのはいつもの教室だった。
今は誰の姿もないから、2人で会話をしていても怪しまれない。
「昔は生徒数が多かったんだね」
今はひと学年A組からC組までしかないが、アルバムを確認してみるとE組までクラスが存在していたことがわかった。
「この辺も子供の数が減ったんだろうな」
言いながら、厚彦はアルバムをめくる。
梓から見れば普通にアルバムを見ているだけだけど、他人が見たらアルバムがひとりでに開いているように見えるはずだ。
人に見られることを懸念した梓は、念のために教室のドアに鍵をかけた。
これで心おきなく調べ物ができる。
「カナって名前の人、結構多いよ」
10分ほど経過したとき、梓が呟いた。
よくある名前だし、名字はわからないままだから該当者が多いのだ。
「俺、顔がわかるから大丈夫」
厚彦はそう言って梓が開いていたアルバムに視線をやった。
(そっか、そう言えばカナさんの顔を見てるんだっけ)
それから2人がやってきたのはいつもの教室だった。
今は誰の姿もないから、2人で会話をしていても怪しまれない。
「昔は生徒数が多かったんだね」
今はひと学年A組からC組までしかないが、アルバムを確認してみるとE組までクラスが存在していたことがわかった。
「この辺も子供の数が減ったんだろうな」
言いながら、厚彦はアルバムをめくる。
梓から見れば普通にアルバムを見ているだけだけど、他人が見たらアルバムがひとりでに開いているように見えるはずだ。
人に見られることを懸念した梓は、念のために教室のドアに鍵をかけた。
これで心おきなく調べ物ができる。
「カナって名前の人、結構多いよ」
10分ほど経過したとき、梓が呟いた。
よくある名前だし、名字はわからないままだから該当者が多いのだ。
「俺、顔がわかるから大丈夫」
厚彦はそう言って梓が開いていたアルバムに視線をやった。
(そっか、そう言えばカナさんの顔を見てるんだっけ)



