死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

考えれば考えるほど腹が立ってきて、勉強に集中できなくなっていく。


無駄に手に力が入ってシャーペンの芯が何度も折れた。


「そこ、間違ってる」


横から指さして指摘されたので、梓は思わず厚彦を睨みつけた。


「なんだよ怖い顔して」


「あんたって本当に勝手だよね!」


梓はできればひとりになりたかった。


ひとりになって、自分はどうしてこんなに苛立っているのか、ちゃんと考えたかった。


でもできない。


厚彦は自分から離れることができないんだから。


「色々思い当たることが多すぎて、なにに怒ってるんだかわからないんだけど」


厚彦は申し訳なさそうに頭をかくばかりだ。


そんなの梓にだってわからなかった。


単純に引っ張りまわされたことへの怒りなら、それをそのまま口に出してしまえばいい。


でも、心に引っかかるものが残っていた。


それはもしかしたら、怒りではないのかもしれない。


厚彦が来てからの毎日を思い出す。


その中で生まれた特別な感情……。


(そんなわけないし)


その感情を、梓は見て見ぬふりをして、ひたすら怒り続けたのだった。